| 「耳のある者は、"霊"が諸教会に告げることを聞くがよい。勝利を得る者には、神の楽園にある命の木の実を食べさせよう」（ヨハネの黙示録二・七） いつの時代からか、クリスマスにはツリーを飾る習慣があります。世界各地で様々な飾りがなされますが、いくつか共通点があります。頂上の星、輝く玉、木の実、杖などでしょうか。それらを飾るツリーにはどんな意味があるのでしょうか。 クリスマス･ツリーとは、ひと言で言って「命の木」の象徴です。 最初の人間アダムは、主なる神からエデンの園にある命の木を与えられて、命の木の実を食べて生きるはずでした（創世記二章）。 ところが、アダムは神の戒めを破ってエデンの園から追放されてしまい、命の木から取って食べることができなくなります。 ｢主なる神は言われた。『人は我々の一人のように、善悪を知る者となった。今は、手を伸ばして命の木からも取って食べ、永遠に生きるものとなるおそれがある。』・・・こうしてアダムを追放し、命の木に至る道を守るために、エデンの園の東にケルビムと、きらめく剣の炎を置かれた｣（創世記三・二二〜二三）。 こうして、罪（神から離れてしまっていること）によって、人間は永遠の命を失い、死ぬべき者となりました。しかし、イエス・キリストを信じる者には、永遠の命が与えられたのです。 ｢罪の支払う報酬は死です。しかし、神の賜物は、わたしたちの主キリスト・イエスによる永遠の命なのです｣（ローマ六・二三）。 イエス・キリストによって、人間は再びエデンの園の命の木から自由に取って食べることができるようになりました。クリスマスは、永遠の命を与えるキリストの誕生を祝う日ですから、人間が失った命の木が回復されたことの象徴としてツリーを飾るのです。輝く丸い玉や輪は、永遠の象徴です。 また頂上の星は、東方の国の学者たちを導いた星、杖は羊飼いたちの生活の必需品としての杖です。彼らは、救い主の誕生の嬉しい知らせを信じた人々です。 |